面接試験では、志望動機や自己PRを始めとした、かなりの高確率で聞かれる質問があります。
特に公務員試験の面接で問われる質問は、必ず問われると言っても過言ではないものがいくつも存在します。
公務員試験の面接試験における質問は、試験種ごとで大きく異なることはなく、どの試験種でも共通で問われる質問が多数あるわけです。
そのため、全ての試験種で共通して問われるような質問に対する回答を予め準備しておくことで、あらゆる試験種の面接対策をまとめて行うことが出来るわけです。
つまり、多数併願している人であればあるほど、効率的に面接試験対策を行うことが出来ます。
そこで、今回は全ての試験種で共通して問われるような質問をご紹介した上で、その質問に対する答えについて考えていきたいと思います。
こうした質問の答え方は、以前より投稿している記事でご紹介しているものが多く存在することから、既存の記事の紹介も併せてご紹介していきます。
- よく問われる面接での質問集
- それぞれの質問に対する回答を考える
- 〇「志望動機を教えてください。」
- 〇これまでに力を入れて取り組んだことを教えてください。
- 〇自己PRをお願いします。
- 〇長所を教えてください。
- 〇短所を教えてください。
- 〇これまでで一番苦労したこと、失敗とそれを乗り越えた方法は?
- 〇苦手なタイプはいるか、それはどのような人か?
- 〇自分は公務員に向いていると思うか?
- 〇最近、興味を持った出来事・ニュースは何か?
- 〇趣味・特技は何か?
- 〇併願先はどこか?
- 〇公務員と民間の違いは?
- 〇公務員に必要な資質を3つ挙げて下さい
- 〇公務員に必要なの能力を3つ挙げて下さい
- 〇上司と意見が食い違ったときどう対応するか?
- 〇利用者からクレームを受けた場合、どう対応するか?
- 〇あなたがストレスを感じるときはどのような時ですか?
- 〇友人や周りの人間からあなたはどんな人だと言われることが多いか?
- 〇5年後、10年後にどのような職員になっていたいか?
- 〇ストレスはどのように発散しているか?
- 〇仕事とプライベートどちらを大切にしたいか?
- 〇友人はどのようなタイプが多いか?
よく問われる面接での質問集
先にご紹介しましたが、面接試験では、志望動機や自己PRを始めとした、かなりの高確率で聞かれる質問があります。
特に公務員試験の面接で問われる質問は、必ず問われると言っても過言ではないものがいくつも存在します。
そこで、多くの試験種で問われる質問を一挙にご紹介していきます。
- 志望動機を教えてください。
- これまでに力を入れて取り組んだことを教えてください。
- 長所を教えてください。
- 短所を教えてください。
- 自己PRをお願いします。
- これまでで一番苦労したこと、失敗とそれを乗り越えた方法は?
- 苦手なタイプはいるか、それはどのような人か?
- 自分は公務員に向いていると思うか?
- 最近、興味を持った出来事・ニュースは何か?
- 趣味・特技は何か?
- 併願先はどこか?
- 公務員と民間の違いは?
- 公務員に必要な資質を3つ挙げて下さい
- 公務員に必要なの能力を3つ挙げて下さい
- 上司と意見が食い違ったときどう対応するか?
- 利用者からクレームを受けた場合、どう対応するか?
- あなたがストレスを感じるときはどのような時ですか?
- 友人や周りの人間からあなたはどんな人だと言われることが多いか?
- 5年後、10年後にどのような職員になっていたいか?
- ストレスはどのように発散しているか?
- 仕事とプライベートどちらを大切にしたいか?
- 友人はどのようなタイプが多いか?
それぞれの質問に対する回答を考える
では上記でご紹介した、よく公務員試験の面接で問われる質問について、一つ一つ回答を考えていきたいと思います。
〇「志望動機を教えてください。」
志望動機を考えるコツは、その官庁を受験するに至った「ストーリー」を考えることです。
ストーリー性のある志望動機とは、具体的にどのようなものを指すのか。
それは、「過去・現在・未来」で構成されているものをいいます。
「過去=経験・体験」
「現在=過去を基づいた考え(就活の軸)」
「未来=その官庁で成し遂げたいこと」
これらの要素から志望動機を練り上げることで、面接官に刺さる志望動機をつい売り上げることが出来ます。
面接官に刺さる志望動機の作り方についいての詳細は、下記の記事でご紹介しています。
〇これまでに力を入れて取り組んだことを教えてください。
回答を考える上で意識することは、自己PRとほとんど同じです。
面官は、この質問から受験生の考えと行動が知りたいのです。目的意識を持って生きていきてきたか、またそれを達成するための能力や意欲があるかを判断しています。
ですから、エピソードの中に、「○○と考え、○○をしました。」と必ず行動の前に考えたプロセスを入れ込むと良いでしょう。
面接官は、受験生のエピソードの中に含まれている「考え」と「行動」の内容を見て優秀な受験者か判断します。
その判断指標は主に以下の3点です。
➀能動的、主体的か
➁組織の中で課題解決のための行動をしているか
③既成概念を疑い、新たな価値を生み出しているか
面接官は、主にこれら3つの要素を受験生の自己PRから判断しています。
自己PRとの違いは、自分の能力をアピールする必要がない点です。具体的には、
➀打ち込んだこと
➁具体的なエピソード
③その中で工夫したこと
④この経験から学んだこと
⑤その経験をどう仕事でいかすか
この5点を話せば良いでしょう。
簡単な例文をご紹介します。
「学生時代は、○○に打ち込みました。○○という壁にぶつかることもありましたが、仲間と協力して○○を達成することができました。○○庁では、この経験から学んだ○○を活かしていきたいです。」
この構成で話せば、上記でご紹介した5つの要素が含まれています。
自己PRはこれにプラスして、「出来ます」「○○が得意です」「○○しています」というフレーズを用いる必要があります。
自己PRは仕事力をアピールする場ですから、「○○ができます」という表現が正しいといえます。
〇自己PRをお願いします。
自己PRは、長所・短所同様にまずはエピソードが重要です。
面接官が自己PRを聞く意図としては、その受験生の仕事力を判断すること、つまり優秀であるかどうかを判断するために聞くのです。
そのため、自己PRを裏付けるためのエピソードが非常に重要になってきます。
面接官は、この質問を通して受験生の考えと行動が知ろうとしています。
エピソードは、壁にぶつかった経験、苦労した経験、失敗した経験を述べた上で、それを乗り越えるためにしたこととその後の結果な流れで話すことをおすすめします。
なぜなら、壁にぶつかりそれを乗り越える経験は、その人の優秀さを判断する最も最適なエピソードだからです。
順風満帆で苦労のない成功体験談よりも面接官からも好まれます。
エピソードの中に、「○○と考え、○○をしました。」と必ず行動の前に考えたプロセスを入れ込むように話しましょう。
目的意識を持って生きていきてきたか、またそれを達成するための能力や意欲があるかを判断しています。
その判断指標は主に以下の3点です。
➀能動的、主体的か
➁組織の中で課題解決のための行動をしているか
③既成概念を疑い、新たな価値を生み出しているか
面接官は、主にこれら3つの要素を受験生の自己PRから判断しています。
➀→➁→③の順に難易度は増しています。
➀・・・合格に最低限必要なレベル
➁・・・確実に合格するために必要なレベル
③・・・上位合格するために盛り込むと良いレベル
こうした点から最低限に自分で考えて能動的に何かに取り組んだというエピソードを自己PRに盛り込む必要があるのです。
心掛けると良いポイントは、「組織を良くするために、能動的に取り組んだエピソードを盛り込むこと」です。
公務員は、個人プレーで仕事をする職種ではありません。
公務員は、必ず組織の一員として働きます。「組織のため」、「仲間と協力して」というフレーズを好みます。
ここで、よくある自己PRに「○○と言われ全力で取り組んだ」「○○という状況になり、○○をした」という受動的なエピソードを話すものがあります。
「誰かに言われてやった」であったり、「そうせざるを得ない状況になったため、やった」といった受動的なエピソードは、効果的な自己PRではありません。
テクニックにはなりますが、「○○という状況になると考え、自ら率先して○○するように努めた」とか「組織が○○になってしまうと考え、○○をした」というように「考える」というプロセスを挟むことで、主体性をアピールすると良いでしょう。
以下に自己PRの回答について詳しく解説した記事がありますので、ぜひ参考にしてみてください。
〇長所を教えてください。
長所は、自己PRで話すような内容とあまり大きな違いがありません。
自分がアピールする長所とそのエピソードを合わせて考えておく必要があります。
基本的な長所の考え方としては、自己PRと同じです。
それではなぜ自己PRと長所を両方聞いてくるのか、それはそれぞれ面接でアピールする点が違うからです。
長所は、その人の性格について聞いている質問です。
自己PRというのは、その人の仕事の強みについて聞いている質問です。
仮に「あなたの長所は?」と聞かれたとき、「私の長所は、課題解決力がある点です。」と回答したとします。
課題解決力は、仕事の強みであり、自己PRに分類されるワードです。
一般論としては、長所は性格のことを指します。自己PRは仕事の強みのことを指します。
以下に代表的な長所と自己PRに用いられる用語を掲載しました。
【長所】
・明るい ・積極的 ・優しい ・前向き ・我慢強い ・几帳面 ・素直 ・負けず嫌い
【自己PR】
・責任感 ・調整力 ・折衝力 ・分析力 ・行動力 ・協調性 ・傾聴力 ・伝達力 ・課題発見力 ・課題解決力
長所と自己PRで似たようなワードもあるため、どちらに属するか区別することが難しいかもしれません。
そのため、個人的には長所と自己PRの違いはあまり重要ではないと考えています。
長所で使われるワードを自己PRで話したとしても大した問題ではないでしょう。
なぜなら、私自身、あわゆる公務員の面接試験において、自己PRで用いいるべきワードを長所として話していましたが、その試験では全て内定を頂いていたからです。
長所をどれにするか迷う方がいらっしゃるかもしれません。そんなときのためのテクニックをご紹介します。
それは、後述する「公務員に必要な能力3つを教えてください。」という質問の回答の候補として考えられる、「傾聴力」「伝達力」「調整力」「企画力」「柔軟性」「課題解決力」などから選んでいくと良いでしょう。
なぜなら、自分は公務員に必要な能力を持ち合わせていることをアピールすることができるからです。
以下に長所の回答について詳しく解説した記事がありますので、ぜひ参考にしてみてください。
〇短所を教えてください。
短所も長所と同じくエピソードと一緒に考える必要があります。
ただし、短所は長所よりも影響が大きいことから、注意して考える必要があります。
自分の話す短所が、仕事にどのような影響を与える可能性があるのか、面接官からどのようにとらえられるのか、その性格は公務員に向いてるのだろうかを考える必要があります。
なぜなら、面接官は、仕事に支障を来たすリスクが高いかどうかという目で、受験生の短所を見ているからです。
自分の短所が仕事に出てしまったときに、どの程度の影響があるのかイメージすると、それは面接で使ってもよい短所かどうか判断することが出来ます。
ここからは短所で有効活用できるテクニックをご紹介します。
短所を考えるときに真っ向から「性格」について考えるのではなく、自分の「見た目」や「外見」、「雰囲気」について話すのです。
「え、性格のことでなくても良いの?」と思われた方がいらっしゃるかもしれません。
短所は、「これは自分の弱いところだ」なと思えば、別段性格である必要はありません。
性格にこだわって公務員としての適性を欠くような短所を話してしまう方が遥かに問題です。
具体例をご紹介します。
「私の短所は、童顔であることから頼りなく見えてしまう点です。」
「私の短所は、強面であることから初対面の人に取っつきにくい人だと思われがちな点です。」
このように自分の見た目や雰囲気が不利だなと感じたエピソードがある方はぜひこのテクニックを活用してみて下さい。
そして短所を話した最後に、必ず「仕事では毎回注意深く見直しをすることで、短所をカバーしています。」というように仕事では支障が出ないことをアピールしなければなりません。
重要なのは、短所と向き合いどのようにカバーをしているかという点です。
面接官としては、仕事に支障をきたすリスクのある受験生を見す見す合格させるわけにはいきません。
具体例をご紹介します。
「私の短所は、強面であることから初対面の人に取っつきにくいと思われがちな点です。会話する時は極力笑顔で話すよう心掛けています。周囲からは一度話すと案外話しやすくて優しい印象を受けると言われることがよくあります。」
「短所をカバーしています。」というように仕事では支障が出ないことをアピールをしましょう。
また、「他人目線の評価」を入れて話すこともポイントです。
私が現役時代、こうしたフレーズを入れると面接官がよく頷いており、意外にも効果的でした。
以下に短所の回答について詳しく解説した記事がありますので、ぜひ参考にしてみてください。
〇これまでで一番苦労したこと、失敗とそれを乗り越えた方法は?
この質問は、自己PRの内容と重複しているとも取れます。
自己PRで壁にぶつかったこと、大きな失敗をしたことを含むエピソードを含んでいた場合、話す内容はほとんど同じです。
ここで面接官が聞いているのは、どれだけ大きな壁にぶつかったか、どれだけ大きな失敗を乗り越えてきたかという点ではありません。
大切なのは、壁や失敗、苦労の大きさではなく、困難にどう向き合い、どう考えて対処し、そこから何を学んだのかを話すことです。
これらのポイントが盛り込まれてれば問題はないでしょう。
〇苦手なタイプはいるか、それはどのような人か?
個々でのポイントは、嫌いな人と言ってしまわないことです。
苦手なタイプの人はいるかと思いますが、できる限り差しさわりのないものを話すようにしましょう。
職員や市民に多く当てはまりそうなタイプを上げないこともポイントです。
例えば、偉そうにしている人や、優柔不断な人などは、市民にも多くいるタイプですので、こういった方を苦手と言ってしまうと、面接官から公務員に向いていないのでは?と判断されてしまいます。
おすすめな回答は、「すぐには思い浮かばないのですが・・・強いて言えば挨拶を返してくれない方です。」という回答です。
仮に面接官から、「そのようなタイプの方が住民にいたらどうするか?」という質問があったとしても「挨拶を返していただけなくても、自分から積極的に挨拶しつづけるようにします。」と返すことができます。
〇自分は公務員に向いていると思うか?
ここで長所の話や自己PRをしても良いと思います。
ただし、 「○○力がある」というのは、公務員だけでなく民間企業でも発揮できることから、「公務員に必要な資質を持ち合わせているか?」という質問として捉えると良いかもしれません。
その例としては、「誠実さ」や「困っている人をほっとけない性格」「正義感が強い」などがあるでしょう。
これらの自分の強みをエピソードと合わせて話すと良いでしょう。
〇最近、興味を持った出来事・ニュースは何か?
この質問の回答を考えるに当たって、心がけておいた方が良いことが3つあります。
①なぜそのニュースに興味を持ったのか説明できる
②受験先では、出来事・ニュースにどのような取り組みをすることができるか説明できる
③できれば社会経済問題がベター
面接では、なぜこの出来事(ニュース)ご気になったのか、興味を持ったのかが聞かれます。
当然この質問に対してしっかりと回答することができるようなものを選ぶ必要があります。漠然と大々的にニュースで取り上げられていたからでは、不十分でしょう。
興味を持ったニュースに対して、面接の受験先ではどのような取り組みをすることができるかについてですが、受験先の仕事を理解していないと回答できません。
逆に受験先の仕事を理解していれば、どのような取り組みをすることができるかについて多少なりともイメージが湧いてきます。
この質問対策が受験先の研究にも繋がり一石二鳥です。
さらに受験先の志望度の高い受験生は、受験先の研究を怠らず、仕事の理解もしているケースが大半です。
こうしたことから、面接官は興味を持ったニュースを質問することで受験者の志望度と受験先の仕事の理解を見極めています。
この質問から派生して、国あるいは我が県、我が市ではその問題(出来事)についてどのような対処ができるかと問われます。
公務員の仕事は、社会経済問題の解決が大半です。
日頃から社会経済問題に興味を関心を持つ姿勢が特に公務員には求められます。
上記でご紹介したように、面接官は以下の点をこの質問から見ていると考えられます。
①受験先の志望度
②受験先の仕事の理解
③日頃の社会経済問題に対する関心度
面接官は、これらの点を「最近気になった出来事(ニュース)は何か?」という質問とその回答に対する深掘り質問で見ていることが窺えます。
受験者としては、この3点を満たすような出来事(ニュース)を選び、回答する必要があるのです。
◯なぜこの出来事(ニュース)に興味を持ったのか?
◯なぜこの問題が起きたと考えるか?
◯我が官庁ではこの問題に対してどう対処することができるか?
◯今後この問題は、どうなると考えるか?
◯他に気になったニュースは?
この辺り深掘り質問がメジャーです。
私も国家一般職の人事院面接、国税専門官と市役所の面接で上記の深掘り質問をされました。
この3つの試験種では、興味を持った理由と、その問題の対処方法を漏れなく質問されました。
ここまで心がけたいことを3つご紹介しましたが、具体的にどのようなニュースを選べば良いか分からないという方もいらっしゃるかと思います。
そこで、この質問に回答するコツをご紹介します。
それは、ずばり「受験先に関連するニュース」を取り上げることです。
受験先に関連すれば、上でご紹介した3つの心がけるべき点を網羅しやすくなります。
先ほどもご紹介しましたが、公務員が仕事とする分野は主に社会経済問題が大半だからです。
また、なぜ興味を持ったのかについて説明が容易になり、受験先ではそのニュースにどう対処できるのか説明しやすくなります。
受験先に関連したニュースであれば、受験先の志望動機とニュースに興味を持った理由が紐付き、ニュースに関心を持った理由が説明しやすくなります。
さらに、志望先の志望動機に一貫性が生まれるとともに、志望度の高さをアピールすることができます。つまり、一石二鳥なわけです。
興味を持ったニュースに対して、面接の受験先ではどのような対処をすることができるかについてですが、当然受験先に関連したニュースを選べば、受験先の職員がどう対処するかイメージが湧きやすくなります。
例えば、
国税専門官→税制改正の内容について
裁判所→裁判所の審理期間短縮化について
都道府県庁→都道府県で問題となっているニュース・社会問題
市役所→住民に身近なニュース・社会問題
などが考えられます。
以下に最近、気になった出来事・ニュースの回答について詳しく解説した記事がありますので、ぜひ参考にしてみてください。
〇趣味・特技は何か?
趣味・特技は、基本的には問題ないわけですが、社会通念上問題があるものを除きます。
賭博に関するものは避けましょう。
また、趣味と特技は違います。
趣味と特技の混同も注意が必要です。特技は、技であることを意識しましょう。
テニスは趣味になりますが、特技にはなりません。
特技にテニスのことを書く場合、テニスのスマッシュが特技だとするならば問題はありません。
たまに特技に関して、「誰でもできるようなものだから書かない方がいいのでは?」と悩む方がいらっしゃいます。そんなことはありません。
他人と比較してしまうと切りがありません。
自分より優れている人がいることを考えてしまうと、極端な話、オリンピック金メダリストのような世界No.1の実力者でなければ書くことができなくなってしまいます。
他人をあまり意識せず、自分なりに多少は得意といえるもので構いません。
趣味に何を書くかについて正解はありません。
ただし、面接官にアピールすることができるような趣味はあります。
それは以下の二つの要素を両方もしくは、1つをもっているものです。
①ストレスは解消できそうか
②継続してきた実績があるか
ストレス解消に効果的な趣味であること、つまりストレスが解消できそうだと面接官がイメージできるような趣味であればあるほど、趣味を通じてストレスが抱え込まず、うまくストレスに対処ができる人間であることをアピールすることができます。
では、どのような趣味がストレス解消に役立ちそうだと面接官が判断するのでしょうか。
それは、体を動かすようなこと、不定期ではなくある程度定期的に行うものができるもの、このような要素が含まれているとよいかもしれません。
特に体を動かす習慣があると、健康的で体力がある程度あることを面接官にアピールできる可能性があるからです。
また、趣味はある程度継続し続けているものが望ましいかと思います。
細かいことを言えば、趣味はある程度継続的に行っているものをいいます。自分の中で、短期間のうちにはまったような一過性のものは、マイブームです。
ただし、面接でマイブームと趣味との違いを指摘し、「それは趣味ではなく、マイブームでは?」と掘り下げくることは、そうそうないでしょう。
この違いはあまり気にする必要はありませんが、趣味は継続していることを面接でアピールできるようなものが望ましいといえます。
継続性がある趣味であること、さらに継続力をアピールできるからです。
私も実際に国家一般職と県庁の面接において、「その趣味はどのくらいの頻度で行っているのか、いつから始めたのか」と聞かれました。
おそらく趣味から面接官は、ストレス解消をうまくすることができるか、継続性はあるか等の点を見ているといえます。
以下に趣味・特技の回答について詳しく解説した記事がありますので、ぜひ参考にしてみてください。
〇併願先はどこか?
併願しておらず、その官庁しか受験しない方は、特に併願先を悩む必要はありません。
しかし、滑り止めのために第一志望ではない官庁を多数併願する予定の方や、志望度の低い試験種に国家一般職が含まれる方は、特にどこの官庁にしようかと悩まれるかもしれません。
併願先を聞かれたとき、「併願しておりません」と言い切ってしまえば良いのでは?と考える方がいらっしゃるかもしれません。
とくにその併願理由を問われる手間もなく、安心だと考えるからでしょう。
しかし、併願先を全て言わないでおくことはおすすめしません。
なぜなら、逆に面接官から怪しまれてしまう可能性があるからです。
公務員試験の受験者の中で、併願をしないという方は少数派です。
「本当に併願していないのか?」と面接官から疑念の目で見られてしまうかもしれません。
面接官も受験生であった頃は、私たちと同じように複数の官庁を併願していた方が大多数です。
併願しているにもかかわらず、併願していないと嘘を言ってしまうと、言動が不自然になったり、一貫性がなくなってしまい、逆に面接官からの印象が悪くなってしまいます。
全て包み隠さず答える必要はありませんが、ある程度は素直に併願先を答え、併願している理由を話すのが得策です。
ただし、本当に併願をしていない方は素直に「併願をしていない」と伝えれば問題ありません。
併願をしていない場合は、特に面接官から「なぜ他の公務員試験を併願していないのか?」、「併願せず落ちてしまったらどうするのか?」と問われることでしょう。
その場合、「一度民間企業に就職して一年後もう一度受け直す」あるいは「もう一年公務員浪人をする」といったように志望度の高さをアピールすれば良いです。
要は、無理に隠すことなく、併願しているなら併願していることを正直に話すことが大事なのです。
ところで、なぜ面接官は、併願先を気にするのでしょうか。
その理由の一つに、自分たちの官庁が本当に第一志望であるか見極めるために質問していると考えられます。
先ほど、併願しているか?という問いには、「全て包み隠さず答える必要はありませんが、ある程度素直に併願先を答え、併願している理由を話すのが得策だ」
とご紹介しました。
「ある程度」が肝なのです。
ある程度とはどういうことなのかご説明します。
併願先が、面接を受けている受験先と何らかの共通項や関連のある官庁ならば併願先として答えても問題ありません。
逆に、もし答えた併願先が、面接を受けている官庁と全く関連性のない官庁であるならば、言わない方が得策でしょう。
もし、受験生の併願先が、自分たちの官庁と業務内容があまりにもかけ離れていた場合、面接官は突っ込みたくなるでしょう。
さらには、「この受験生にとって自分たちの官庁の志望度はあまり高くないのではないか」と判断されてしまう恐れがあります。
つまり、なぜ面接を受けている官庁とその併願先の官庁を両方受験しているのか問われたときに、説得力のある回答をすることができれば良いのです。
問題なのは、「あいまいな答え」や「併願先に一貫性のない答え」を言ってしまうことです。
面接官は、「あ、うちの官庁は志望度が低いな」と判断してしまいます。
こうした言動は、採用される確率を下げてしまうことに繋がりかねません。
採用担当者は、内定を出した後に辞退届を提出されることをかなり危惧しています。
そのため、志望度の低い受験生は、内定を辞退される可能性が高あと判断され、内定を出すことを敬遠されます。
とはいいつつ、滑り止めとして受験先する官庁の志望理由が思い浮かばない、第一志望と関連性のある官庁はどこだろうか、といったように悩んでしまった方がいらっしゃるかと思います。
そこで、ある程度関連度のある官庁をジャンルごとにまとめましたので、最後に紹介していきます。
併願先を考えるうえで参考にしてみて下さい。
【法律関係】
裁判所、法務省、法務局、検察庁、労働基準監督官
【経済関係】
財務省、財務局、国税専門官、経済産業省、経済産業局
【公安関係】
警察庁、警察局、公安調査庁、公安調査局、国税専門官、検察庁
【税務関係】
財務省、国税専門官、税関
【労働関係】
厚生労働省、労働基準監督官、労働局
【水際関係】
税関、入国管理局、植物検疫所
【窓口・接客関係】
法務局、労働局、運輸局
以下に併願先を問う質問に対する回答について詳しく解説した記事がありますので、ぜひ参考にしてみてください。
〇公務員と民間の違いは?
どちらもいかに社会貢献をしていくかは同じです。社会貢献をするという点で根本は同じです。
公務員と民間企業の大きな違いは、サービスを提供するお客様を選べるか、選べないかだと考えています。
民間企業は、会社自身がお客様についてターゲットを絞り、お客様も企業を選ぶことができます。しかし、行政サービスは違います。
公務員は、行政サービスを提供する上で、住民を選ぶことはできないことはもちろん、住民自身も行政サービスを選ぶことができません。
そのため、公務員としては、多様な意見を汲み取る姿勢が求められます。
この点が公務員と民間企業の大きな違いだと言えます。
その他の違いでは、「公務員と民間企業では、人、モノ、金、情報の活用方法が違います。」という回答も考えられます。
ここでのポイントは、公務員は公益追求、民間企業は営利追求だけの浅い回答をしてしまわないことです。民間企業は単に利益追求をしているわけではありません。
公務員という立場を正しく理解しているか、社会をよく理解しているかが問われています。
〇公務員に必要な資質を3つ挙げて下さい
3つのうちの一つに必ず入れていただきたいのが、高い倫理観です。
憲法や法律では、公務員に求められるものとして、公平性、公正性及び中立性を挙げていると想像できます。
これらは公務員に必要なものとして大前提の要素です。
おそらくこれらの回答をしたとしても不合格とはならないでしょう。
しかし、高評価を得ることができるか疑問です。
特定の個人や団体に肩入れすることは憲法及び法律で禁じられている行為であり、公務員が公平中立であることは当たり前なのです。
これらを束ねるような重要な資質が他にあります。
それは、高い倫理観です。あとの二つは、「正義感」、「責任感」や「誠実さ」などなど公僕としてふさわしい資質であれば何でも良いでしょう。
ちなみに「公務員に必要な資質は何か?」と「公務員に必要な能力とは何か?」。
この2つの違いが分かりますでしょうか。一見同じような問に聞こえるかもしれません。
しかし、この二つは似て非なることを問う質問しているのです。資質と能力は違います。
「資質」とは先天的な性質、「能力」とは後天的な性質を指します。
資質は、その人が生まれつき持っている性質のこと。
能力は、環境や教育などによってその人に形成されていく性質のことを指します。
以下に公務員に必要な資質を問う質問に対する回答について詳しく解説した記事がありますので、ぜひ参考にしてみてください。
〇公務員に必要なの能力を3つ挙げて下さい
公務員に必要な能力としては「傾聴力」「伝達力」「調整力」「企画力」「柔軟性」「課題解決力」等々が挙げられます。
長所あるいは短所で使わない方が良い用語があります。
それは「コミュニケーション能力」です。
「私の長所はコミュニケーション力がある点です。場を盛り上げることが得意で、初対面の人とすぐに仲良くなることができます。」
このような使い方は避けた方が良いでしょう。
そもそも、面接試験自体がコミュニケーション能力を判断する試験です。コミュニケーション能力がなくては試験は受かりません。
つまり、面接試験とは、大前提としてコミュニケーション能力があった上で、その他の長所をアピールする場なのです。
本当にコミュニケーション能力があるとしたら、面接本番でコミュニケーション能力をアピールすることはないかと思います。
もし、コミュニケーション能力について話すのであれば、コミュニケーション能力を分解して使用すると良いです。
つまり、コミュニケーション能力と言うのではなく、「傾聴力」と「伝達力」という言葉を使いましょう。
コミュニケーション能力というのは、聞く力と伝える力に分解することができます。
「傾聴力」あるいは「伝達力」のどちらかを使うと効果的かと思います。
〇上司と意見が食い違ったときどう対応するか?
組織の中で働く人間として適性があるかを判断する質問です。
上司の意見が明らかに誤りである場合を別として、組織として上司の意見を尊重する方向で比較検討するとの回答が好ましいです。周囲の職員とも相談するという点を入れてもよいでしょう。
完全に上司に盲従するというような回答は好ましくありません。
〇利用者からクレームを受けた場合、どう対応するか?
すぐに上司に相談するは好ましくありません。
まずは相手方の話に対して真剣に耳を傾け、相手がどうしてほしいのかを汲み取ることが大切です。
そのうえで自分の立場では話すことができなくなった、回答できるような内容ではなくなった時点で上司や関係部署に引きつぐという流れです。
また、すぐに謝ってしまうのもNGです。
なぜなら、何でもかんでも謝罪してしまうと、相手方の主張を肯定し、組織として非を認めたと判断されかねないからです。自分たちの組織としての主張もしっかりとする必要があります。
組織の一員として電話対応をしているという自覚をもって対応する必要があります。
口先だけの謝罪やたらい回しはNGです。クレームは最初に対応するタイミングが非常に重要です。ここで火に油をそそぐような行動をとってしまうと大炎上しかねません。
〇あなたがストレスを感じるときはどのような時ですか?
ここで職場での人間関係について話すことは避けた方が良いでしょう。
また、「ストレスを感じることはない」という回答も避けた方が良いです。
ストレスを抱えにくい人はいますが、ストレスを全く感じることがない人間は考えにくいです。
話しやすくおすすめなのは、「利用者の要望に十分に応えられないとき」や「相手を不快な思いにさせてしまったとき」等の回答でしょう。
仕事の中で頻繁に遭遇するような場面について話すのは好ましくありません。
ストレス耐性がないと判断されかねないからです。
〇友人や周りの人間からあなたはどんな人だと言われることが多いか?
この質問では、受験生の性格や人柄を聞いているともとれます。
その他にも他者との関係構築力はあるかなどが見られいます。
「素直さ」「明るい」「真面目」「努力家」「社交的」などの印象の良いものが好まれます。
自分で言う長所と周囲から言われる長所は説得力が違います。
自分で「誠実である」「責任感がある」とは言いにくいと考える方もいらっしゃるかと思います。
中々自分で自分の長所を言いにくいと考える人は、この質問を利用して暗に自分の長所をアピールするのも手です。ただし、この場合も一緒に話すエピソードが非常に重要です。
〇5年後、10年後にどのような職員になっていたいか?
この質問は、入庁後のキャリアに対する考えを聞いています。
面接官は、公務員に合格することがゴールになっていないかも見ています。
皆さんが5年後、10年後、何歳になっているかによって回答は変わってきますが、どのような公務員として活躍していきたいか入庁後の目標を話すことになります。
イメージとしては、5年後は、後輩職員がいる環境であり業務を教えていく立場になります。
経験を積んで業務を自分のものにし、他部署や他機関との調整を円滑にできようになっていたい。などが考えられます。
10年後は、係長級になり、部下職員や後輩から頼りにされるよう、自分の業務だけでなく部下のマネジメントも並行して行い、政策立案能力を身に付けながらより難度の高い業務に取り組みたい、などが考えられます。
〇ストレスはどのように発散しているか?
ストレス発散方法が具体的で現実味があり、面接官の理解が得やすいものが良いでしょう。
ストレスの原因から逃げるような回答はNGです。
仕事で困難に直面したとき逃げてしまうような印象を与えてしまいます。
〇仕事とプライベートどちらを大切にしたいか?
この質問と似たようなものにワークライフバランスについての考えを問うものがあります。どちらも質問内容は同じと考えて良いでしょう。
ワークライフバランスは大切だということは、必ず主張しましょう。
仕事中心の生活が、必ずしも生産性の高く良い成果物を出すことができるとは限らない、私生活を充実させることでより仕事の生産性が上がるというような、ワークライフバランスに対する理解は持っておく必要があります。
そのうえで、仕事に適度な比重を置いた回答が無難でしょう。
「仕事を大切にしたいと考えます。公務員として社会のために働く以上、社会人として責任感ももって仕事にあたる必要があると考えます。また、家族や自らの心身の健康を考えつつ、できる限りプライベートの時間も充実するよう努力していきます。」
このような回答が無難かと思います。
〇友人はどのようなタイプが多いか?
受験生の性格や人柄は、友人の傾向にも反映されることが想像できることから、友人のタイプを聞きつつ、受験生の性格を聞いているともとれます。
その他で面接官が見ているポイントとしては、友人を深く理解しているか、他者との関係構築力はあるかなどが挙げられます。
「素直さ」「明るい」「真面目」「努力家」「社交的」などの印象の良いタイプが好まれます。