前回同様、まずは私が受験した県庁の採用試験の一連の流れをご紹介します。
私が受験した県庁の選考の流れは、全国の都道府県庁の選考の中でも一般的であり、最も代表な選考パターンです。
そのため、私が経験した県庁の面接について書かせていただくことで、みなさまが全国の多数の都道府県庁による選考を知るきっかけな参考になるのではないかと思います。
以下が私が受験した県庁の選考フローです。
選考の一連の流れ
●一次試験
教養択一試験、専門択一試験、論文試験
●二次試験
集団討論、個別面接×2回
私が受験した自治体は、2次試験のうち個別面接が2回ありました。
そのため、個別面接の様子をより具体的にご紹介することを目的とし、記事を2回に分けて書かせていただいてます。
前回は、個別面接(1回目)の内容についてご紹介させていただきました。
前回記事「県庁の個別面接(1回目)」を以下に掲載いたしますので、ご覧になっていない方は、まずはこちらを先にご覧になられることをおすすめいたします。
今回は、前回に引き続き県庁の個別面接(2回目)をご紹介していきます。
2回目の面接が、最終面接となる都道府県庁が大半です。
面接形式
面接官:受験者=3:1という構成でした。
面接官の年齢層は、40代〜50代後半。
おそらく課長補佐級から課長級の職員のようでした。最終面接ともなると幹部クラスの職員が登場します。
市役所の最終面接では、市長や副市長、部長といった首長や事務方のトップが登場する自治体もありますが、県庁や政令市役所など採用者を多く取る地方公共団体は、最高も部長や課長級の職員で最終面接は構成されます。
おそらく1回目の個別面接で使用したと思われる面接カードが面接官の机に置かれており、面接中には、面接カードに書き込みや、評価シートなるものに書き込みをしている様子が見受けられました。
県庁の個別面接(1回目)でもお話ししましたが、1回目の個別面接で回答した内容はしっかりとメモされているので、2回目の個別面接で1回目の面接とは全く内容の異なる回答をしないようにしなればなりません。
万が一1回目の面接と異なる回答をしてしまうと一貫性を疑われてしまい大きな減点となる可能性があります。
面接室は、1回目の面接室と同じ造りの県有施設の一室を使用し行われました。
面接室の広さは、広すぎず声を張らなくても十分会話ができる大きさでした。
面接の時間
30分で比較的短時間で終了しました。
2回目の面接時間は、1回目の個別面接より長くなるケースが多く、私の受験した県庁に限らず、全国の都道府県庁にいえることでしょう。どんなに長くても60分はいかない都道府県が大半です。
2回目の面接が終わった後、友人の何人かに面接時間を聞いてみたところ、大体25分〜40分と言っていたので、だいたい30分前後といったところでしょう。
私は、あまりダラダラと喋りすぎず、端的に言うことを意識しました。
そのため、質問1つに対して平均30秒以内で回答をしていました。
回答を簡潔にすることで面接の時間もあまり長引かず、比較的短時間で終えることができたのだと思います。
ただし、端的に回答することは大切ですが、面接の時間が直接的に合格に影響することはないので、面接の時間をあまり気にしすぎない方が良いと思います。
大切なことは、面接官が聞きたいことを聞くことができたか、面接官が意図した回答を的確に答えることができたか、ということです。
面接の評価
多くの都道府県庁で、個別面接は2回に分けて実施されます。
その中でも特に2回目の面接は、1回目の面接に比べて最終合格を決める際に占める配点割合は高いでしょう。
2回目の個別面接における面接官は、1回目よりも年齢的にも役職的にも上である職員が担当します。
そのため、最終的に合格の判断を下すのは、2回の面接結果です。
2回の面接結果の配点割合が高いのは当然と言えるでしょう。
面接の雰囲気
最初の質問は、私の緊張をほぐすことを意図したものでありましたが、面接の主な内容は、だんだんと私の回答に対して鋭く切り込んでくるような面接でした。
全体の印象としては、1回目の個別面接よりも緊張感のある面接でした。
自分の回答を否定まではされませんでしたが、どうしてそう思うのか?それはなぜ?と回答の根拠を聞く質問が多くありました。
ここで具体的なエピソードを交えて根拠を話せると高評価につながると思います。
回答に対して、深掘りされることはありましたが、受験者のことをもっと知りたいという面接官の方の意図があったように思います。
国家系の面接と比べても、受験者の人物像や考えを聞く質問が多く、人物重視の印象が窺えました。
質問の内容
面接は何回目か?
緊張しているか?
民間は受けているか?
志望動機を教えて
具体的にやってみたいことは?
志望部署以外に興味がある部署は?
志望している配属先以外に配属されても大丈夫か?
なぜ大丈夫なのか?
アルバイトの業務はどのようなことをしているのか?
アルバイトでの失敗経験はあるか?
その原因は、何であると考えるか?
アルバイトでは周りから何と言われていたのか?
なぜそう言われていたと思うか?
クレーム対応は大丈夫か?
アルバイトでクレーム対応をしたことがあるか?
クレームに対してどのようなことをこころがけていたか?
どのようなサークルをしていたのか教えて
サークルで意見が対立したことはあったか?
そのようなとき、どんな行動をとったか?
短所は?
短所の具体的なエピソードは?
自分の短所を意識して何かこころがけていることはあるか?
県が力を入れている政策は何か?
あなたはどう貢献できるか?
自分なりのストレス発散法はあるか?
併願状況は?
面接の感想とアドバイス
基本的には、面接カードに記載した内容について詳しく聞かれました。
1回目の面接以上に、面接カードから満遍なく聞かれるとともに、1つのエピソードに対して深掘りをする質問が多かったのが印象的でした。
深掘りの質問では、なぜ?どうしてそう思うのか?といった受験者の回答の根拠を聞く質問がかなり多くありました。
面接官は、受験者の回答のうち、結論を回答するものよりも、その根拠を回答するものをみています。
そこで、具体的なエピソードを交えて根拠を話すことができると良いでしょう。
なぜなら、根拠にエピソードがないと、話の内容が薄くなり、信憑性が薄くなってしまい、綺麗事を話しているように聞こえてしまいます。そして何よりも受験者の人物像が見えてきません。
どんな人柄なのかわからないような受験者を面接官は、採用しようとは思わないでしょう。
お薦めの答え方としては、「〇〇〇〇と考えため、〇〇〇〇しました。」というように1つの行動を思考段階と行動に分けて話すと、より人物像が面接官に伝わり好印象ですし、話に説得力が加わります。
2回目の面接は、特に受験者の考え方を聞く質問が多かったように思います。
聞かれる質問は、県庁特有のものというよりかは、他の試験種でも聞かれるようなスタンダードなものが多く、対策をしてのぞめば、大丈夫かと思いまふ。
2回目の面接は、県の志望度、人柄や性格、考え方、県の仕事を理解しているかをみていたように思います。
1回目同様、2回目も等身大で誠実な姿勢と謙虚さの方が面接官からは好まれます。
回答が思いつかないような質問を受けた場合は、飾らずに素直に「分からない」と回答しましょう。
圧迫面接であったり、厳しい質問をされたとしても、常に笑顔でハキハキと受け答えをすれば、高評価をもらうことができると思います。