引き続き、オリジナル問題シリーズと題しまして、公務員試験向けに私が作成したオリジナル問題をご紹介させていただきます。
公務員試験の問題演習は、基本的に過去問をひたすら解いていくスタイルで十分かと思います。
ところが、繰り返し過去問を解いてきたために、問題慣れしてしまったという方がいらっしゃるかと思います。
本シリーズは、そのような方を対象に問題提供をしていくことを目的として始動しました。ぜひお時間があるときに、オリジナル問題シリーズの問題にもチャレンジしてみてください。
今回も判断推理の定番問題1問作成しましたので、ご紹介させていただきます。
問題
A〜Dの法学部生4人は、大学における履修科目を憲法、民法、行政法、刑法、商法の5科目の中から2科目以上を選ぶことになった。その結果、商法を選んだのは3人、憲法、行政法、刑法を選択したのは各2人ずつ、民法を選択したのは1人だけとなった。ア〜エのことが分かっている時、確実に言えるのはどれか。
ア Aは3科目選択したが、商法を選択していない。
イ BとCが共通して選択したのは行政法だけであった。
ウ Dは民法を選んでいない。
エ AとB、BとDはそれぞれ1科目だけ同じ科目を選んだが、A、B、D3人に共通する科目はなかった。
1.Aは憲法を選んだ。
2.Bは民法を選んだ。
3.Cは行政法を選んだ。
4.CDは同じ科目を選んでいない。
5.Dは刑法を選んだ。
解説
正答 5
条件イより、BとCが憲法であり、合計2人であることから、A、Dは憲法を選択しないことになります。また、条件アより、Aは3科目選択することになるので、民法、行政法、商法に決まります。また、民法は1人であるので、BとC、Dは民法を選択しません。
条件エより、A、B、Dに共通する科目はないことから、A、B、Dが○になる可能性がある商法に注目します。A、B、Dの3人が商法を選ぶことはあり得ません。
そのため、商法を選択する組み合わせは、(A、B、C)か(A、C、D)のいずれかとなります。そのため、Cは商法を選ぶことになります。
また条件ウより、BとCが共通して選んだのは憲法だけですので、Bは商法を選ばず、Dに決まります。
条件エより、BはAとDと同じ科目を選ばなくてはなりません。しかしBは、Aとも、Dとも同じ科目を選んでいないので、Bは行政法と刑法を選ぶことになります。
残った刑法の一人は条件イより、Cはありえないので、Dに決まります。
よって正答は、5になります。
対応関係のポイント
今回の問題は、判断推理の中でも対応関係と呼ばれるジャンルの問題です。
対応関係の問題は、表を使って条件をまとめていく作業が基本です。
表を作っていくときに必ず意識してもらいたいのことが、合計欄を作ることです。
合計欄を作り、常に合計数を意識しながら表を埋めていくとうまくいくことが多いです。
数量から判断して確実に「〇」や「×」が入る場所を絞り、その「〇」や「×」を利用して、ほかの条件が埋まらないかと考えていくプロセスがよく見受けられる解き方のパターンです。