【官庁研究】金融庁とは?どのような組織?【国家一般職編】

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国家一般職 面接対策 官庁研究シリーズ

金融庁は、金融機能の安定を確保し、預金者、保険契約者、有価証券の投資者その他これらに準ずる者の保護を図るとともに、金融の円滑を図ることを目的とした内閣府の外局機関です。

金融庁は、基本的に東京であり全国転勤も少ないため、国家一般職の受験先の中では人気官庁だとされています。

今回は、金融庁の官庁研究を行っていきます。

金融庁の役割

金融庁は、金融を取り巻く環境が急激に変化する中にあっても、

➀金融システムの安定/金融仲介機能の発揮

②利用者保護/利用者利便

③市場の公正性・透明性/市場の活力

のそれぞれを両立させることを通じて、企業・経済の持続的成長と安定的な資産形成等による国民の厚生の増大を目指すことを目標とし、金融行政に取り組んでいる行政機関です。

金融庁は、我が国の金融機能の安定を確保し、預金者、保険契約者、有価証券の投資者その他これらに準ずる者の保護を図るとともに、金融の円滑を図ることを任務としています。

金融庁設置法(抜粋)
(任務)
第3 条 金融庁は、我が国の金融の機能の安定を確保し、預金者、保険契約者、有価証券の投資者その他
これらに準ずる者の保護を図るとともに、金融の円滑を図ることを任務とする。
2 前項に定めるもののほか、金融庁は、同項の任務に関連する特定の内閣の重要政策に関する内閣の事務を助
けることを任務とする。
3 金融庁は、前項の任務を遂行するに当たり、内閣官房を助けるものとする。

先にご紹介した通り、金融の規制・監督には、「金融システムの安定」、「利用者の保護・利用者利便の向上」、「公正・透明な市場の確立」という3 つの大きな政策目的があります。

これらの政策目的は、本質的には変わることなく以前から世界の多くの国の当局によって共有されていますが、他方で金融の技術の革新やグローバル化をはじめとして金融をめぐる状況は刻々と変化しています。

こうした動きに金融の規制・監督の手法を適応させ、その質的向上を図ることが、金融庁にとって大きな政策課題となっています。

金融庁の業務

金融庁の主な業務は、下記のようなものがあります。以下、金融庁パンフレットから抜粋です。

〇 金融制度の企画立案

〇 銀行、保険会社、金融商品取引業者などの民間金融機関や金融商品取引所などの市場関係者などに対する検査・監督

〇 金融商品市場における取引ルールの設定

〇 企業会計基準の設定その他企業の財務に関すること

〇 公認会計士、監査法人等の監督

〇 国際的に調和のとれた金融行政の確立に向けた国際機関における作業や二国間・多国間金融協議への参加

〇 金融商品市場のルール遵守状況等の監視 等

引用先)金融庁パンフレット

金融庁の組織図

出典)金融庁HP:https://www.fsa.go.jp/common/about/fsainfo.html

金融庁は、総合政策局、企画市場局、監督局の3つの内部部局、審判官、そして証券取引等監視委員会、公認会計士・監視審査会の2つの審議会から組織されています。

総合政策局

総合調整、総合的かつ基本的な方針その他の政策の企画・立案・実施の総括、金融システムや複数の金融機関等に共通するリスクの状況・動向に関する調査・分析の総括や包括的又は特に専門的な調査・分析・検査 等

秘書課

総務、人事、服務、研修、図書館の運営 等

  • 管理室・・・ 機構・定員、予算、会計、福利厚生 等
  • 情報化統括室・・・情報システムの整備及び管理 等

総務課

総合調整、情報公開・個人情報保護、国会、広報、財務局等との連絡調整、官報掲載、行政訴訟、課徴金に関する審判の事務 等

  • 国際室・・・国際関係事務に関する基本的な政策の企画・立案 等

総合政策課

総合的かつ基本的な方針その他の政策の企画・立案・実施の総括、金融知識普及、税制に関する事務の総括、政策評価、金融に関する調査・研究 等

  • 資産形成支援室・・・国民の安定的な資産形成を促進するための基本的・総合的な政策の企画・立案 等
  • 資産運用高度化室・・・資産運用の高度化に関する政策の企画・立案・調整 等
  • 金融サービス利用者相談室・・・苦情の処理・問合せに対する情報の提供 等
  • サイバーセキュリティ対策企画調整室・・・サイバーセキュリティの確保に関する基本的な政策の企画・立案・推進 等

リスク分析総括課

金融システムや複数の金融機関等に共通するリスクの状況・動向に関する調査・分析の総括や包括的又は特に専門的な調査・分析・検査 等

  • 情報・分析室・・・金融システム・金融機関等のリスクを把握するための基礎となる情報の収集・分析
  • リスク管理検査室・・・金融機関等のリスク管理の状況を把握するための検査のうち、重要なものの実施

検査監理官

重要な検査の実施 等

総合政策局について
金融行政の戦略的な立案、庁内の各部局間の連絡調整等の金融庁全体に関わる事項の総合調整機能を果たしています。
金融庁の PDCAサイクルに基づく業務運営の観点から、前事務年度における金融行政の実績と今事務年度の金融行政の方針を一体的に取りまとめ、公表しているほか、金融行政の質を不断に向上させるため、「金融庁の改革」にも取り組んでいます。
金融分野における国際的な協調を深めるべく、国際的な金融規制に関する議論に貢献したり、海外当局とのネットワーク・協力の強化に取り組んでいます。
金融機関等における顧客本位の業務運営の定着状況や、マネー・ローンダリング対策、サイバーセキュリティ等といった金融機関等に共通する課題のほか、個々の金融機関のリスクのみならず、金融システム全体のリスクの状況や安定性等について、モニタリングを実施しています。

企画市場局

国内金融に関する制度の企画・立案 等

総務課

企画市場局の総合調整、指針の策定に関する事務の総括、国内金融及び金融機関等の行う国際業務に関する制度に関する企画・立案の総括、基本的な事項・共通的な事項の企画・立案 等

  • フィンテック室・・・情報通信技術の進展等に対応するための制度の企画・立案 等
  • 信用機構企画室・・・預金保険・農水産業協同組合貯金保険に関する制度の企画・立案 等
  • 保険企画室・・・保険に関する制度の企画・立案 等
  • 調査室・・・内外における金融制度・その運営に関する調査 等

市場課

金融商品市場その他の金融市場に関する制度の企画・立案 等

企業開示課

企業内容等の開示等に関する制度の企画・立案、公認会計士制度の企画・立案、有価証券届出書等の審査・処分 等

企画市場局について
安定的で活力ある金融システムの構築と効率的で公正な金融市場の整備
企画市場局では、主に金融関連の法令や制度に関する企画・立案業務を担当しています。
具体的には、銀行法や金融商品取引法といった金融関連の法令の制定・改廃を通して、金融機関等が守るべきルールを定めるとともに、国民の皆さんが安心して資産運用することができ、企業が円滑に資金調達できるよう、安定的で活力ある金融システムの構築と効率的で公正な金融市場の整備を行っています。
法令や制度の企画・立案にあたっては、近年のデジタライゼーションの進展等による金融サービスや金融機関のあり方の変化に対応していくことが重要であり、金融審議会やパブリック・コメント等を通じて、金融機関や利用者をはじめとする幅広いステークホルダーからの意見を取り入れ、フォワードルッキングに金融制度のグランドデザインを策定しています。
また、コーポレートガバナンス改革や公認会計士・監査法人等の監督業務、有価証券報告書等の開示書類の審査・処分に関する業務、金融商品取引所の監督業務等も担当しています。

監督局

金融機関等の監督

総務課

監督局の総合調整、監督事務の指針の策定に関する事務の総括 等

  • 監督調査室・・・監督事務に関する指針の策定又は施策に関する調査 等
  • 国際監督室・・・国際的な監督事務に係る施策に関し総合的な処理を要する事項に関する基本的な施策の企画・立案・推進 等
  • 金融会社室・・・貸金業を営む者の監督 等
  • 暗号資産モニタリング室・・・暗号資産交換業を営む者の監督 等

銀行第一課

銀行業を営む者等の監督 等

銀行第二課

銀行業を営む者(一般社団法人全国地方銀行協会又は一般社団法人第二地方銀行協会の会員等)の監督 等

  • 地域金融生産性向上支援室・・・地域金融機能の強化を通じた企業の生産性向上を支援するための政策の企画・立案・推進 等
  • 協同組織金融室 ・・・信用金庫、信用金庫連合会、労働金庫、労働金庫連合会、信用協同組合等の監督 等

保険課

保険業を行う者等の監督 等

  • 損害保険・少額短期保険監督室・・・保険業を行う者(損害保険会社、少額短期保険業者等)の監督 等

証券課

金融商品取引業者等の監督 等

  • 資産運用室・・・投資助言・代理業者、投資運用業者、適格機関投資家等特例業者等の監督 等

監督局について

オン・オフ一体のモニタリングを活用した監督行政

金融検査・監督の目的は、信用を維持し、預金者等の保護を確保するとともに金融の円滑化を図るため、金融機関の業務の健全かつ適切な運営を期し、もって国民経済の健全な発展に資することにあります。

監督局においては、各金融機関の規模・特性や、財務の健全性・コンプライアンス等に重大な問題が発生する蓋然性等に応じて、実態把握や対話等によるオン・オフ一体のモニタリングを継続的に行っています。

モニタリングの結果を踏まえ、必要に応じて監督上の措置を発動すること等により重大な問題の発生を予防するほか、対話等を通じて、より良い実務の実現に向けた金融機関自らによる様々な取組みを促しています。

金融庁では、明確なルールに基づく透明かつ公正な行政を確立することを基本としており、検査・監督業務を担う職員向けの手引書として、検査・監督に関する基本的考え方や事務処理上の留意点、監督上の評価項目等を体系的に整理した「監督指針」を策定し、公表しています。

引用先)金融庁パンフレット

審判官

課徴金に係る行政審判

証券取引等監視委員会

市場分析審査、証券検査、不公正事案の調査、開示事案の検査、犯則事件の調査 等

総務課

事務局の総合調整 等

  • 情報解析室・・・電子情報処理組織を利用して処理された物件に係る電磁的記録の証拠保全・調査・分析

市場分析審査課

有価証券の売買その他の取引等に関する包括的な情報収集、取引審査 等

証券検査課

金融商品取引法その他の法律の規定に基づく報告又は資料の徴取、検査、調査及び報告の求め 等

証券検査監理官

重要な証券検査の実施 等

取引調査課

金融商品取引法に基づく不公正事案の調査 等

開示検査課

金融商品取引法に基づく開示事案の検査 等

特別調査課

金融商品取引法及び犯罪による収益の移転防止に関する法律に基づく犯則事件の調査 等

証券取引等監視委員会について
市場の番人として
証券取引等監視委員会(以下「証券監視委」)の使命は、市場の公正性・透明性を確保し、投資者を保護することです。証券監視委は、内閣総理大臣に任命された委員長及び 2名の委員で構成され、独立してその職務を遂行しています。
証券監視委に設置されている事務局では、日常的な市場監視や金融商品取引業者等に対する検査、インサイダー取引等の不公正取引の調査、有価証券報告書等の開示検査、取引の公正を害する犯則事件の調査等の業務に当たっています。
検査や調査の結果、法令違反行為等が認められた場合には、金融庁長官等に対し、行政処分や課徴金納付命令の勧告等を行います。

公認会計士・監査審査会

公認会計士試験の実施、監査法人等の監査業務に関する審査・検査 等

総務試験室

事務局の総合調整、公認会計士試験の実施 等

審査検査室

監査法人等の監査業務に関する審査・検査 等

公認会計士・監査審査会について

監査の信頼性を支えるために

公認会計士・監査審査会(以下「審査会」)は、内閣総理大臣に任命された会長及び9名の委員で構成され、独立してその職権を行使します。
審査会は、日本公認会計士協会が監査事務所に対して実施する品質管理レビューの内容を審査し、必要に応じて監査事務所等への立入検査等を行っており、その結果、監査の品質管理が著しく不十分である場合等には、行政処分等を講ずるよう、金融庁長官に勧告します。
また、公認会計士試験の公正かつ円滑な実施や公認会計士等に対する懲戒処分等の調査審議も行っています。
これらの活動を通じて、我が国の監査の品質の確保・向上及び会計監査の信頼性の確保が図られるよう努めています。

金融庁の職場環境

金融庁の審査業務については、業務計画を立てやすいこともあり、有給休暇も比較的取りやすいそうです。

審査業務以外の業務においても、全庁的に週一定時退庁や月一休暇の取得促進などの取組を進めるとともに、それらを利用しやすい環境作りを推進しています。

また、金融庁は風通しの良い職場であることも特徴の一つです。

金融庁は、キャリアとノンキャリアの区分や採用年次にとらわれない新たな人事評価に取り組んでいます。

ノンキャリアから局長になる道をも開かれているわけです。

組織改革などの一環で人事評価の方針を能力主義に見直しを進めています。

現に金融庁では、国家II種(現国家一般職)採用の職員が金融庁監督局総務課長といった要所といわれる幹部のポストに着任しています。

国家公務員には付き物と言われている全国転勤が少ないのも特許庁が人気である理由の一つです。

金融庁の主な勤務地は、東京の霞が関であり、地方勤務の機会は他省庁と比べても少ないのが特徴です。

金融庁は勤務地が霞ヶ関にあり、地方の出先機関ではなく本府省にあたることから、基本給にプラスして本府省業務調整手当が支給されるのも魅力の一つです。

本府省業務調整手当とは、国家公務員のうち霞ヶ関などにある本府・本省で働く一般行政職、専門行政職、税務職、公安職、研究職の国家公務員に支給される手当のことを指します。

www.fsa.go.jp

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