前回、「公務員こそiDeCoに加入することをおすすめする」という趣旨の記事を書きました。
とはいえ、iDecoに加入すると、毎月の掛金をどのように運用するか決めなければなりません。
ここで選んだ投資先によって、この先の何十年後に受け取ることができる年金の金額が大きく変わってくることから、この投資をの選択は、非常に重要なタイミングです。
リスクは最小限に元本割れのリスクを防ぎたいといった方や、多少のリスクはあっても大きなリターンを得たいといった方など、資産運用に対する考え方は、多様です。
今回は、iDecoを始めようとしている方、もうすでに始めている方向けにiDecoのおすすめ投資先についてご紹介していきます。
iDecoは2つのカテゴリーから選択!
iDeCoで運用をはじめるときは、「元本確保型」と「元本変動型」の2つのカテゴリーから商品を選んで組み合わせることになります。
元本確保型は、ローリスク・ローリターンです。安全性が高い反面、大きな収益は期待できません。
もう一方の「価格変動型」は、ハイリスク・ハイリターンです。
リスクが伴いますが、大きな収益が得られることもあります。
元本確保型商品で元本割れを防ぐ!
元本確保型商品とは、あらかじめ決められた金利で運用され、満期時に元本と利息が確保される安全性の高い商品を指します。
具体的には、定期預金があります。
安全性を最重視する場合は、月々の掛金の運用先として、元本確保型商品を100%の割合で指定すると良いでしょう。
資産運用と聞いて、元本割れを警戒する方もいらっしゃるかと思います。
誰しもリスクは極力とりたくないですし、損をすることはできる限り避けたいものです。
元本割れを何としてでも避けたい方に朗報です。
iDecoには、元本保証型の定期預金を選んで、節税メリットだけを得るという方法もあります。
ただし、iDeCoには同時に「運用時の利益は非課税」という大きな節税のメリットがあります。
ここを最大限生かして資産を増やすことを考えるのであれば、元本変動型商品の活用も検討したいものです。
元本変動型商品で節税効果を最大限活用!
元本変動型というのは運用状況に応じて元本の変動がある商品のことです。
現状、日本の確定拠出年金制度では現物株式を運用先として指定することができません。
そのため、元本変動型の商品というと事実上、「投資信託」を指します。
つまり、毎月の掛金で投資信託を買い、購入した投資信託の成績によって将来のリターンが決まってくるわけです。
投資信託は、すべての商品が当てはまるわけではないですが、元本割れのリスクがないわけではありません。
ただし、その分得られるリターンは大きくなる可能性があります。
元本変動型は、元本確保型と比べたら、ハイリスク・ハイリターンと言えるでしょう。
投資信託を選ぶときのポイント!
投資信託を選ぶ際、手当たり次第に利益率が良いものから選んではいけません。
長い目で見たときにトータルで損をする可能性があります。
投資信託を買うときに見るべきポイントは以下の通りです。
①購入手数料無料(ノーロード)を選ぶ!
②信託報酬は極力安いものを選ぶ!
③毎月分配型ファンドではないこと!
④分配金がないものを選ぶ!
コストをできるだけ安くなるようにすることが投資信託を選ぶコツです!
①購入手数料は必ず無料のものを!
例えば、購入手数料が1%の投資信託があったとします。(かなり高い部類です。)
100万円を出して投資信託を買ったとしたら、購入するだけで1万円も手数料で取られてしまいます。
つまり、最初から-1%スタートです。
投資信託は、年7%くらいの利益となる商品が一般的です。購入するだけで利益1%減は、非常にもったいないです!
②信託報酬は極力安いものを選ぶ!
信託報酬は、なるべく安いものを選びましょう。安ければ安いほど良いです!
信託報酬は、投資信託を管理している会社に払う手数料のことです。毎年かかります。
信託報酬の支払いは、投じた金額から毎年自動的に引かれていきます。
投資信託には、株価のような基準価格があり、信託報酬を引いた上で基準価格が決まっています。
信託報酬が低ければ低いほど、同じ運用結果だったとしても基準価格が高くなるので、トータルリターンが大きくなります。
呉々も信託報酬が1%以上のものを選ばないようにしましょう!
私は、楽天証券を使って、つみたてNISAにより投資信託を買っています。
そうすることで、信託報酬も初年度実質0、税金の支払いもゼロにして取引することができるのです!
③毎月分配型ファンドは選ばないように!
毎月分配型ではなく、再投資型を選びましょう。
毎月分配型の投資信託とは、1ヵ月ごとに決算を行い、収益等の一部を収益分配金(分配金)として毎月分配するものです。
投資信託の中には、毎月分配金が出るものもあります
しかし、分配金が出る投資信託は買わないほうがいいです!
というのも、分配金が出ることで投資信託の基準価格も下がってしまいます!
投資家から集めたお金を結局切り崩しているだけなんですよね。
また、毎月もらえる分配金には税金20%がかかります。
分配金を再投資に回せば、税金はかかからず、トータルリターンが増えます。
さらに、分配金を毎月再投資していれば、複利効果でトータルリターンが拡大していきます。
④分配金がないものを選ぶ!
投資信託の分配金は、預貯金の利息とは異なり、投資信託の純資産の中から支払われますので、分配金が支払われると、その金額相当分、基準価額は下がります!
分配金が出ると基準価格が下がるので注意が必要です!
中には、分配金を支払うために、どんどん基準価格が下落している投資信託もあります。
基準価格は、株でいうところの株価です。
分配金は、株でいうところの配当金です。
配当金はもらえるけど、株価が毎月のように下がっていることから、トータルで損失を出してしまっている銘柄を買うイメージです。
投資信託の商品選びをしよう!
投資信託の運用手法には大きく分けてアクティブファンドとインデックスファンド、バランス型ファンドの3種類があります。
以下でそれぞれのファンドの特徴についてご紹介していきます。
インデックスファンドとは?
インデックスファンドとは、日経平均株価やNYダウ平均株価など、特定の株価指数に連動する投資信託のことをいいます。
インデックス運用は、特定の指標に沿って、機械的に運用できるため、信託報酬(手数料)を比較的低く抑えられるという大きなメリットがあります。
インデックスファンドの魅力は、シンプルな仕組みと、コストの安さです。
つみたてNISA(ニーサ:少額投資非課税制度)やiDecoに多くのインデックスファンドが対応しています。
アクティブファンドとは?
アクティブは、ベンチマーク(運用の良し悪しを計る基準)として掲げられたインデックス(指数)を上回る運用成果を目指すのに対し、インデックスはベンチマークに連動した運用成果を目指します。
インデックス運用は、アクティブ運用のように銘柄選定に伴う調査費用がほとんどかかりません。
そのため、機械的に運用でき、信託報酬(手数料)を比較的低く抑えられるという大きなメリットがあります。
それでもなおアクティブ運用という手法が存在するのは、現実の市場が理論通りにはいかないからでしょう。
アクティブ運用は、たびたび起こる大きな市場イベントや、市場の転換点を利用して収益の獲得を目指すところに最大の特徴があります。
一般的に、投資対象地域や資産の集中度合が高い国内株式や同不動産(リート)のようなタイプほどアクティブ運用による銘柄選定効果が働きやすいと言われています。
一方で、投資対象地域や資産の分散度合が高いグローバル株式型や同債券型のようなタイプほどインデックス運用が相対的に良好な成績を収める傾向があります。
バランス型ファンドとは?
投資信託を複数選び出して、組み合わせるのがわずらわしいと感じる方には、バランス型という選択肢もあります。
バランス型は、株式、債券、不動産(リート)など、複数の資産を組み入れて運用を行うタイプのファンドです。
一般的に運用商品は、大幅な損失を出してしまうと、そのマイナス分を取り戻すために多大なエネルギーを要します。
バランス型ファンドのように相場の急変時に元本を大きく割り込まないよう、資産配分を自動的に調整してくれるタイプの方が、中長期投資にはより適しているかもしれません。
ただし、バランス型ファンドは、リスク分散をする分、高いリターンは望めないのが難点です。
どのファンドを選ぶべきか?
自分で選べてコスト重視ならインデックスファンドを商品を選べない人は、バランスファンドがおすすめです。
コストを抑えながら自分で考えてバランスよく運用したいならインデックスファンドが良いでしょう。
さらに、インデックスファンドであれば、先ほどご紹介した、投資信託選びのポイントである、以下の4点に合致する商品が大半です。
①購入手数料無料(ノーロード)を選ぶ!
②信託報酬は極力安いものを選ぶ!
③毎月分配型ファンドではないこと!
④分配金がないものを選ぶ!
コストをできるだけ安くなるようにすることが投資信託を選ぶことができます。
なかなか選べないという人であれば、日本やアメリカ、ヨーロッパ、新興国の株または債券、不動産にバランスよく投資をしている、バランス型を選択するという手もあります。
おすすめはインデックスファンド!
とはいえ、私が最もがおすすめしているのは、インデックスファンドです。
インデックスファンドの魅力は、シンプルな仕組みと、コストの安さです。
つみたてNISA(ニーサ:少額投資非課税制度)やiDecoに多くのインデックスファンドが対応しています。
金融庁が公認するつみたてNISA適格商品の大部分が、指定されたインデックスに連動するよう運用する指定インデックスファンドであることからも、インデックスファンドを「初心者向け」と解釈するのは自然な流れといえます。
しかし、インデックスファンドそのもののリスクは、連動を目指す株価指数(ベンチマーク=市場平均)と同程度であって、それ以上でもそれ以下でもありません。
たとえば、連動を目指す株価指数が日経平均株価なら、期待できるリターンは日経平均株価とおおむね同じです。
リスク水準もまた、日経平均株価と同程度です。
つみたてNISAやiDecoの対象銘柄にインデックスファンドの選択肢が多いのは、ファンドそのもののリスクが低いからではなく、投信積立と相性が良いからです。
インデックスで運用するときのコツ!
投信積立には、毎月一定額の投資信託を継続的に購入・積み立てていくことで、平均購入価格を平準化できるというメリットがあります。
インデックスファンドは、ベンチマークに掲げた株価指数と運命共同体のため、市場リスクを回避することは難しいといえますが、毎月一定額を継続購入することで時間分散効果が期待できます。
この手法をドルコスト平均法といいます。
また、インデックスファンドで積み立てをするなら、市場が大きく動いても「受け身」で居続けるということを徹底してください。
市場の大きな下落局面で焦ってファンドを入れ替えたり、欲張って追加購入したりすると、市場が思わぬ方向に動いたときに傷口が広がり身動きできなくなります。
意外かもしれませんが、インデックスファンドで利益を出すための極意は、放置です。
インデックスファンドで積み立てをするなら、「受け身」のスタンスで、とにかく続けることが重要です。
投信積立は、平均的に3~5年程度継続してようやく効果が現れるとも言われています。
昨今のように市場環境が不安定になり、保有する投資信託の基準価額が軒並み下落し続けると、投資を辞めようと検討する方がいらっしゃるかもしれません。
しかし、こういうときこそチャンスなのです。
特に、つみたてNISAやiDeCoなど、投信積立を行う場合は、今とても「お得」に投資信託を購入できているということを確認できる絶好の機会なのです。
下落時ほど「お得」に積み立てられるチャンスです。
投信積立をおこなうメリットの1つは、基準価額の下落時ほどより多くの口数を購入でき、平均買付価格を下げられるという点です。
投資信託は基準価額が下がると、より多くの口数を買うことができるのです。
毎月一定額で積立投資!あとはほったらかしが最強!
投資信託を買うとなると、取引画面を見比べながら睨めっこ!、価格が下がったタイミングを狙って購入!、しかしその後、さらに価格が下がってしまった!
毎回毎回投資対象や購入のタイミングを考えるのは、非常に手間です。
気付いたらかなりの時間を費やしてしまっていたなんてこともあります。
このようなことをしていては、正直、時間がもったいない気がします。
投資信託は、いくつか投資対象を決めて、あとは毎月一定の金額を積み立てていくようにするのがおすすめです。
投資信託で毎月一定の金額を積み立てれば、先にご紹介したドルコスト平均法が使えます。
私も投資信託は、毎月一定額を積み立てています。
投資信託の始め方!
次は、投資信託の始め方をご説明します!
投資信託を買うまでの流れは以下の通りです。
①投資信託が買える証券会社の口座を開設する
②その口座に入金する
③毎月積立投資をする投資信託を選び、購入する
この3つのステップです。
投資信託始めるならここ!おすすめ証券会社!
投資信託を始めるには、証券会社の口座が必要です。
投資信託を購入できる証券会社はいくつもありますが、基本的にはネット証券会社にするのがおすすめです!
その理由としては、特に手数料を支払うことなく、パソコンやスマートフォンから手軽に投資信託を購入できるからです。
そこで、私の投資経験から選ぶおすすめの証券会社をご紹介します。
【楽天証券】高ポイント還元!実質信託報酬の数年分がタダ!
楽天証券は購入することができる投資信託の数が多く、無料で開設することができるのでおすすめです。
楽天証券の投資信託は、クレジットカードの楽天カードで積み立てることで、月50,000円までは1%分の楽天スーパーポイントが貯まります!
信託報酬1%以下の投資信託を選べば、信託報酬分を楽天ポイントで賄うことができます。
つまり、手数料が実質数年分タダになるのです!
こんなお得すぎる話はなかなかないため、楽天証券で投資信託を始めることをオススメします!
また、楽天証券なら、楽天スーパーポイントで投資信託が買えますし、ポイントがあれば1銭も現金を使わずに投資信託を始めることができちゃいます。
また楽天証券は、100円から投資信託が買えるのも大きな魅力です。
手軽に始めようと思ってるのであれば、楽天証券の口座も作っておくと良いでしょう。
▼楽天証券の口座開設はこちらから▼
【SBI証券】投資信託の数が豊富!
楽天証券と同じぐらいおすすめなのがSBI証券です。
選べる投資信託の数が多く、無料で口座することができます。
投信マイレージサービスを使ってTポイントを貯めることもでき、さらにはTポイントを使って投資信託を買うこともできます。
ATM・振込手数料が一定回数無料になる住信SBIネット銀行とも同時に口座開設できますし、その点でもおすすめです。
▼(無料)SBI証券の口座開設はこちらから▼
投資信託をするならこの銘柄で決まり!
口座開設をし、入金を済ませたらいよいよ投資信託の銘柄選びです。
選び方のポイントは、先ほどご紹介した3点です。
①購入手数料無料(ノーロード)を選ぶ、
②信託報酬は極力安いものを選ぶ!
③毎月分配型ファンドではないこと
④分配金がないものを選ぶ!
このポイントを全てみたす、おすすめ投資信託を厳選しました!
信託報酬0.2%以下のものが良いかと思います。手数料の中で最もコストがかかるのは、信託報酬です。
なぜなら、毎年、保有金額の0.1%〜3%がかかるからです。
投資信託は、初心者が運用が上手い商品なのかどうかは判断することが難しいところがあります。
市場がよければ、手数料が高い商品は儲けが小さい、市場が下落しているときは、損が大きくなってしまいます。
つまり、信託報酬が高い商品は、景気が良いか悪いかに関係なく買わない方が得策なのです。
SBI証券や楽天証券で購入できる信託報酬0.2%以下のおすすめ銘柄をピックアップしましたので、ぜひ参考にしてみてください。
・eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)
信託報酬:0.0968%←最安信託報酬
・SBI・先進国株式インデックス・ファンド
信託報酬: 0.1027%
・eMAXIS Slim先進国株式インデックス・ファンド
信託報酬: 0.10615%
・eMAXIS Slim全世界株式
信託報酬: 0.1144%
・eMAIS Slimバランス(8資産均等型)
信託報酬: 0.154%
ちなみに私が積み立てている投資信託は、「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」、「楽天・全米株式インデックスファンド」です。
今、紹介してきた投資信託は、これから自分が始めるのなら選ぶであろうものばかりです。
ここでご紹介している投資信託は、Apple、マイクロソフト、Amazon、Facebook、JOHNSON & JOHNSON等の世界を席巻する名だたる企業の株式に投資しています。
投資信託の投資先は、Apple、マイクロソフト、Amazon、Facebookだけで10%以上を占めています。
とはいえ、投資は自己責任ですので、その点を十分ご留意ください。
信託報酬はなるべく安いところをおすすめします。
そのため、なるべく信託報酬が安い銘柄を選び、コストを抑えることが賢明です。
運用利回り以上に信託報酬が圧迫して、あまり収益が見込めない可能性があるからです。
私は、楽天証券を使ってつみたてNISAでこれらの投資信託を買っています。
そうすることで、信託報酬や税金といったコストを削減して取引することができるのです。
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