今回から新たに、オリジナル問題シリーズと題しまして、公務員試験向けに私が作成したオリジナル問題をご紹介させていただく、シリーズを始動していきます。
公務員試験の問題演習は、基本的に過去問をひたすら解いていくスタイルで十分かと思います。ところが、繰り返し過去問を解いてきたために、問題慣れしてしまったという方がいらっしゃるかと思います。
本シリーズは、そのような方を対象に問題提供をしていくことを目的として始動しました。ぜひお時間があるときに、オリジナル問題シリーズの問題にもチャレンジしてみてください。
今回は、判断推理の定番問題1問作成しましたので、ご紹介させていただきます。
問題
A~Eの5人は、りんご、バナナ、みかん、マンゴー、ぶどうのいずれかの果物を食べた。そこで、A~Eの5人に食べた果物を聞いたところ、各人は、以下のように答えた。
A「私はバナナを食べた。Cはぶどうを食べなかった。」
B「私はりんごを食べなかった。Eはみかんを食べた。」
C「私はぶどうを食べた。Dはバナナを食べた。」
D「私はマンゴーを食べた。Bはりんごを食べた。」
E「私はりんごを食べた。Aはマンゴーを食べなかった。」
各人の発言は一方は正しく、もう一方は偽りであるとき、各人が食べた果物について確実に言えるものはどれか。ただし、2人が同一の果物を食べることはなかった。
1.Cはマンゴーを食べた。
2.Dはマンゴーを食べた。
3.Eはぶどうを食べた。
4.A、Bのどちらか一方はみかんを食べた。
5.C、Dどちらか一方はぶどうを食べた。
解答
正答:1
解説
各人の発言内容を表にまとめてみる。
Bに対する発言がBとDで逆なので、一方が正しく、一方が偽りとなります。
Bの発言が正しいときとDの発言が正しい時で場合分けをします。
(1)Bの発言が正しいとき
「発言の一方は正しく、もう一方は偽りである。」に注意してまとめると以下のようになります。
BかEがりんごになるが、表よりBはりんごにではないので、Eがりんごとなります。するとEの発言の中でAに対する発言の方が嘘になり、Aはマンゴーとなります。
しかし、これはAの発言と矛盾するので不適です。
(2)Dの発言が正しいとき
マンゴーはAでもDでもないのでCと決まります。すると、Cの発言よりDはバナナとなります。
この時、残りのAとCは表より、Aがぶどう、Cがマンゴーとなります。
以上から、(2)の時のみが正しいこととなります。
よって正答は、1です。
真偽の問題のポイント
今回の問題は、真偽と呼ばれるジャンルの問題です。
真偽の問題は、場合分けをすることが基本です。
場合分けとしては、例えば「Aはうそつきである」と「Aは正直者である」という発言があったとします。この二つの発言は、矛盾していることになるため場合分けする必要があります。
また、「Aの順位は2位である」と「Aの順位は3位である」のように二つの発言が異なっていケースも場合分けする必要があります。
基本的に場合分けは、1つの問題で1回行う(まれに2回だがそこまで多くない)程度行うです。※ただし、国家総合職試験の問題は別で、かなり場合分けするケースがあります。
1つの問で場合分けを何度も行うことになってしまった場合は、場合分けをする前に条件を絞り切れてないことを意味しています。
場合分けは、表などを使って条件を絞り込んだ後の最終手段として用いるようにしましょう。