官庁研究シリーズの国家一般職第2回です。
今回は、総務省行政評価局の出先機関である、管区行政評価局についてお話ししていきたいと思います。
行政評価局と聞いてピンとくる方はあまり多くはないかもしれません。
ところが、この行政評価局は、私たちの暮らしをより良いものにするため、あらゆる取り組みをしているんです。
行政評価局とは?
行政評価局では、国民に信頼される質の高い行政を実現するため、
以下のようなに関する業務を行っている機関です。
① 行政評価局調査 ・各府省の業務の実施状況を実地 に調査 ・複数行政機関にまたがる政策について直接評価 ・問題点を実証的に把握・分析
② 政策評価の推進 ・制度の基本的事項の企画・立案 ・各府省が自ら行う政策評価の点検
③ 行政相談 ・行政に関する苦情や意見・要望を分野を問わず幅広く受付 ・関係行政機関等にあっせんや通知し、問題解決を促進
行政評価局は、各行政機関が政策評価を実施する上での共通ルールの策定といった政策評価に関する基本的事項の企画・立案や、各行政機関の評価が甘くなってしまわないようにするための各行政機関の評価のチェック(点 検)をしています。
また、行政評価局は、複数の府省にまたがる政策について、政府全体としての政策の統一性又は総合性を確保するための評価を実施しています。
管区行政評価局の役割
管区行政評価局・行政評価事務所・行政監視行政相談センターは、全都道府県に配置され、国民に信頼される公正で透明、簡素で効率的な質の高い行政の実現を図るため、地域における国の行政の実態把握や改善を行うことを目的として、行政評価局調査、行政相談、情報収集活動等の業務を実施しています。
行政評価局調査
〇全国調査網を活用した調査
行政評価局調査において、それぞれの地域における国の政策効果の発現状況や行政運営の実態、行政 課題の発生状況などに関して、実地に調査を行い、具体的・実証的な情報やデータを収集するという大きな役割を担っています。
〇地域計画調査
地域の行政上の問題について、管区行政評価局・行政評価事務所が独自にテーマを設定して調査を行い、具体的な改善を図っています。
行政相談
行政相談は、国の行政などへの苦情や意見・要望を受け付け、相談者と関係行政機関の間に立ち、公正・中立な立場から関係行政機関に必要なあっせんを行い、解決や実現の促進を図るとともに、行政の制度及び運営の改善に生かす取組です。
平成29年度は約15万6千件の相談を受け付けました。
多種多様な相談窓口を開設して、地域住民からの国の行政機関などに対する苦情・要望を受け付け、その 改善や実現を図るため、必要に応じて現地調査などを行った上で、関係機関にあっせんを行っています。
また、地震、豪雨、台風などの災害で被害を受けた方々を支援するため、国の行政機関、都道府県、市区町 村や行政相談委員などの協力を得て、被災地を中心として相談窓口を開設する取組もしています。
情報収集
地域において、地方公共団体、関係団体、大学、民間企業等の地域の関係者とコミュニケーションを取ることなどを通じて、行政の現場の実態・課題などを把握するための情報収集を積極的に行います。
全国の管区行政評価局
北海道管区行政評価局
北海道※函館・旭川・釧路に行政監視行政相談センター設置。
東北管区行政評価局
青森県、岩手県、宮城県、秋田県、山形県、福島県
関東管区行政評価局
茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、新潟県、山梨県、長野県
中部管区行政評価局
富山県、石川県、岐阜県、静岡県、愛知県、三重県
近畿管区行政評価局
福井県、滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、和歌山県
中国管区行政評価局
鳥取県、島根県、岡山県、広島県、山口県(徳島県、香川県、愛媛県、高知県)
四国管区行政評価局
徳島県、香川県、愛媛県、高知県
九州管区行政評価局
福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、大分県、宮崎県、鹿児島県
沖縄行政評価事務所
沖縄県
上記の内容は総務省行政評価局パンフレットを参考に作成しました。
参考文献