今回も引き続き、国税専門官の研究をしていきます。
今回は主に研修制度について紹介していきます。
前回はこちらです。
※以下の内容は、「国税庁HP 国税専門官採用案内パンフレット」に掲載しているものです。
国税専門官の特徴の1つとして、研修制度が他の試験種と比較しても、充実していることがあげられます。
研修フロー
※国税専門官採用案内パンフレットを参考に作成
専門官基礎研修
国税専門官採用試験に合格して採用されると、税務大学校和光校舎において3か月間の専門官基礎研修を受講することとなります。この研修では、社会人としての良識及び公務員としての自覚を身につけるとともに、税法や簿記など、これから税務の仕事をしていくうえで必要不可欠な知識を習得します。
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実務経験1年
専門官基礎研修終了後は、採用された国税局管内の税務署の管理運営部門に配属され、1年間の実務研修を行います。
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専攻税法研修
専門官基礎研修終了後、税務署で1年間の実務研修を経験した後、税務大学校地方研修所において、2か月にわたって外部事務に関連した実務的な事項を習得するための研修を受講することとなります。
この研修は、個人課税や法人課税など配属された部門に属したカリキュラムが組まれており、専門的な知識を深く掘り下げて勉強していきます。
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実務経験2年
専攻税法研修終了後は、採用された国税局管内の税務署に配属され、2年間の実務研修を行います。
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専科
専攻税法研修終了後、税務署で1年間の実務研修を経験した後、専門官職として必要な知識、技能を習得するため、税務大学校和光校舎において、7か月間の専科を受講することになります。
この研修では、個人課税、資産課税、法人課税、徴収の各専攻は二に分かれ、各税法や簿記会計学などの科目に重点が置かれます。ゼミが中心になり、様々な事例に対し、熱心な討論が繰り広げられます。
また、専門官職としてふさわしい豊かな人間性を育むためのカリキュラムも盛り込まれています。
国際科
国際課税制度、海外取引調査法、国際法、国際課税の執行及び国際と入り引き実務に関する高度な専門的な知識を取得するとともに、国際課税の分野における審理機能・訴訟対応機能に感ずる実務機能の向上を図るためのカリキュラムが組まれています。
専攻科
実践的な税法解釈・適用能力及び審理の局面における諸課題への対応策や施策等の企画立案能力などを養成し、
審理機能・訴訟対応機能に関する実務能力の向上を図るとともに、
先端的経済取引等の税法周辺の実務知識を習得するためのカリキュラムが組まれています。
研究科
研究員として先行された職員を対象に、1年3か月間にわたり研修が行われます。
研究員は、税務に関する高度な専門理論を習得するため。選定された特定のテーマについて自主研究を行い、その研究成果を論文の形でまとめます。
また、研究内容の充実を図るために、大学または大学院において、法律などの講義の聴講等を中心としたカリキュラムが組まれています。
専科研修生の一日
8:30 出勤
8:30~9:10 班別会同
9:20~12:30 講義
12:30 昼休み
12:20~14:50 研究
15:00~16:30 ゼミ
16:30~17:00 班別会同
17:00 退庁
参考文献
国税庁HP 国税専門官採用案内パンフレット
https://www.nta.go.jp/about/recruitment/kokusen/saiyopamph/index.htm