公務員を受験するにあたり国家公務員と地方公務員どちらを第1志望とするべきか迷われている方がいらっしゃるかと思います。
またこの時期だと、国家公務員と地方公務員どちらと受験し、どちらからも内々定いただいたことで、どちらの採用を希望しようか迷われている方もいらっしゃるかと思います。
なぜなら、公務員を受験するにあたって多くの人が様々公務員の試験種を併願するからです。
そのような国家公務員と地方公務員どちらを志望しようか迷われている方向けに両者のメリット、デメリットをご紹介していこうと思います。
今回ご紹介させていただくものは、私の主観ではなく、実際に国家公務員、地方公務員として働かれている職員方々がおっしゃっていたものです。
※あくまで参考程度に!自分で書いておきながら言うのもなんですが、必ずしも下記の通りとは限りません。
国家公務員は、国家一般職と国税専門官、裁判所一般職に分けてご紹介します。そして地方公務員は、都道府県庁と市役所を分けてご紹介します。
実際に働き出してから、思っていたところと違うということですぐ辞めてしまうようなことながないよう、就職先の職場環境はしっかりと研究することをおすすめします。
国家公務員(国家一般職)
メリット
・スケールの大きな仕事ができる
・1つの分野を極めることができるため、専門性が身につく
デメリット
・転居を伴う転勤が多い
・国家一般職は地方公務員より年収がやや低い傾向にある
※ただし、本省勤務の場合は国家一般職のほうが高い傾向にあります。
※以下の記事ある通り、国家一般職と地方公務員ではあまり大きな差はありません。
・出世できても本省の課長補佐ないし出先機関の課長級で定年を迎えることが多い
・国の出先機関であろうと残業は多め(※ただし労働局など窓口業務が多い機関は比較的少なめのよう)
・夏季休暇が3日と地方公務員より少ない
国家公務員(国税専門官)
メリット
・給与が高い。(国家一般職、裁判所一般職、県庁、市役所より高い)
・1つの分野を極めることができるため、非常に専門生が高い
・長期間勤めると税理士資格がもらえる
・税務署は残業が少なく、繁忙期を除いて定時で帰ることができるケースが多い
デメリット
・転居を伴う転勤が多い
・本局は残業は多め
・部署にもよるが飲み会が多い
・税の徴収業務は向き不向きが分かれる
・夏季休暇が3日と地方公務員より少ない
国家公務員(裁判所一般職)
メリット
・1つの分野を極めることができるため、非常に専門生が高い
・長期間勤めると司法書士資格がもらえる
・基本的に残業が少ない(現職の方から聞いている限り裁判所職員が最も残業は少ないように感じます。)
・裁判所事務官のうちは、県内転勤のため転居を伴う転勤が少ない
デメリット
・裁判所書記官になると転居を伴う転勤が増える
・裁判所書記官になるためには難易度の高い試験を受ける必要がある
・夏季休暇が3日と地方公務員より少ない
地方公務員(都道府県庁)
メリット
・転勤の範囲が比較的狭い
・年収が国家一般職よりやや高い
※ただし本省勤務の国家一般職の場合よりは低い傾向にあります。
※以下の記事ある通り、国家一般職と地方公務員ではあまり大きな差はありません。
・出先機関は残業が少なめ
・人間関係が広い傾向にある
・夏季休暇が5日程度と国家公務員の3日より多い
デメリット
・国に比べ仕事のスケールが多少小さくなる
・部署が変わるたびに全く異なる分野を一から覚えなくてはならない
・本庁は残業が多め
地方公務員(市役所)
メリット
・転勤の範囲がかなり狭い
・年収が国家一般職より高い
※ただし本省勤務の国家一般職の場合よりは低い傾向にあります。
※以下の記事ある通り、国家一般職と地方公務員ではあまり大きな差はありません。
・出先機関は残業が少ない
・夏季休暇が5日程度と国家公務員の3日より多い。
デメリット
・国に比べ仕事のスケールが小さい
・部署が変わるたびに全く異なる分野を一から覚えなくてはならない
・小さな自治体は人間関係が狭くなりがち
国家公務員と地方公務員に合格した人の進路
では国家公務員と地方公務員の両社に合格した人がどちらを選択したのか、具体的にご紹介していきたいと思います。
①国税専門官、国家一般職、県庁に合格したある友人は、より専門的に1つの分野を極めたいということで国税専門官を選びました。
②またある友人は、裁判所一般職、国家一般職、県庁に合格し、地元で様々な分野にチャレンジしたいということから県庁を選び、採用されました。
③国家一般職、県庁、市役所に合格したまた別の友人は、親の面倒をみたいということで、転居がない職場で働くことを望み、市役所を選びました。
まとめ
このように、色んな分野にチャレンジしてみたい。ある程度の自分の趣味の時間を大切にしたいという方は地方公務員の方が良いかもしれません。
逆に仕事のスケールの大きなところで、バリバリ働きたいという方は、国家一般職。プライベートな時間を確保しつつ、より専門的な分野を極めたいという方は、国税専門官、裁判所一般職が適しているでしょう。
自分の価値観や働く目的に応じて国家なのか地方なのか変わってくるのではないかと思います。
実際に働き出してから、思っていたところと違うということですぐ辞めてしまうようなことながないよう、就職先の職場環境はしっかりと研究し、自分はどのような環境で働きたいのかよく考えておくと良いかもしれません。